家族カードの名義は誰になる?
発行条件や注意点を解説
進学や留学で離れている子どもにクレジットカードを渡したいときや、
配偶者と同じクレジットカードを使うときなどは、家族カードを利用すると便利です。
家族カードとは、クレジットカード会員の家族に発行するクレジットカードのことで、
支払いをまとめられるだけでなく、家族にもさまざまな特典が利用できるようになります。
本記事では、家族カードの名義や発行条件、利用するメリットをまとめました。
また、家族カードを使う前に確認しておきたい注意点も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
家族カードとは?
家族カードとは、クレジットカード会員の家族が利用するためのクレジットカードです。一般的には、クレジットカード会員と生計を同一とする配偶者や両親、18歳以上の子どもが対象となります。高校生でも家族カードの発行対象となることもありますが、詳細の条件は各カード会社により異なります。
クレジットカード会社によっては、家族カードではなく「ファミリーカード」と呼ばれることもあります。また、すべてのクレジットカードで家族カードを発行できるわけではないため、申し込む前に確認しておきましょう。
家族カードの申込条件
家族カードの申込条件はクレジットカード会社によって異なります。一般的には、以下を満たしていることが求められます。
- クレジットカード会員と生計を同一としていること
- 18歳以上であること
- クレジットカード会員の配偶者・親・子どものいずれかであること
ただし、本会員が学生の場合は、配偶者のみ対象となるクレジットカードや、家族カードを発行できないクレジットカードもあります。
家族カードの名義

家族カードの名義は、家族会員の名義となります。
名義人のところには、クレジットカード会員の配偶者なら配偶者の名前、子どもなら子どもの名前が記載されます。クレジットカードの本会員ではない点に注意してください。
家族カードの名義を変更できるケース
家族カードの名義は原則として変更できません。
ただし、養子縁組や婚姻により姓が変わる場合や、特別な事情により姓・名が変わる場合は、変更できることもあります。名義変更手続きの際に、家庭裁判所の許可を得ていることを示す公的資料などの提出を求められることもあるので、クレジットカード会社に問い合わせてから準備しておきましょう。
家族カードのメリット
家族カードには、次のメリットがあります。
- 一括管理できる
- ポイントをためやすくなる
- 本会員のみ審査対象になる
- 本会員と同じサービスを受けられる
ただし、すべての家族カードに上記のメリットが当てはまるとは限りません。家族カードの発行を検討している方は、発行元のクレジットカード会社のホームページや利用規約などで確認しておきましょう。
以下で、各メリットについて解説します。
一括管理できる
家族カードで利用した金額は、本カード(クレジットカード会員のクレジットカード)の利用金額と合算して引き落とされます。引落口座も明細書も一つにまとまるため、お金の管理がシンプルになります。
ポイントをためやすくなる
利用金額はまとめて引き落とされるため、ポイントもまとめて本会員のクレジットカードに対して付与されます。本会員1人で利用するときよりも利用金額が増える可能性があるため、ポイントがたまりやすくなります。
本会員のみ審査対象になる
家族カードを申し込むときは、家族の名義になりますが、家族に対しては原則として審査は実施されません。
家族カードの審査対象は本会員です。本会員がクレジットカード会社の審査に通過すれば、家族もクレジットカードを利用できます。反対に、本会員が審査に通過しなかったときや、滞納などの理由で本会員が会員資格を失ったときは、家族会員も家族カードを利用できなくなります。
本会員と同じサービスを受けられる
空港ラウンジ利用やポイント還元サービスなどのサービスを会員に提供しているクレジットカードなら、家族カードの名義人(家族会員)も本会員と同じサービスを利用できます。
たとえば、空港ラウンジをカード名義人と同伴者1人まで無料で利用できるクレジットカードなら、家族会員も同様に本人と同伴者1人まで無料で利用可能です。この場合、家族4人で旅行するときは、本カード1枚と家族カード1枚で合計4人までラウンジを無料で利用できるでしょう。
ただし、一部のクレジットカードは、本会員と家族会員のサービスが異なります。また、本会員のみサービスが受けられるクレジットカードもあります。クレジットカードのサービス・特典目的で家族カードに申し込む場合は、事前に確認しておきましょう。
家族カードを選ぶときのポイント
家族カードに申し込むなら、利用しやすさやコストなども踏まえてクレジットカードを選びましょう。次のポイントに注目すると、利用しやすいクレジットカードを見極めやすくなります。
- 維持費
- 付帯サービスの内容
- 申込条件
それぞれのポイントでチェックすべき事柄を紹介します。
維持費
家族カードにも、入会金や年会費がかかることがあります。申し込む前に、発行枚数分の年間のコストを把握しておきましょう。
よくあるパターンは次の3つです。
- 家族カードの年会費は枚数に限らず無料
- 1枚目は無料、2枚目以降は有料
- 1枚目からすべて有料
有料の場合は、年会費は1枚1,100~2,200円程度で、本会員の会費よりは低く抑えられていることが一般的です。なお、ゴールドカードなどのハイクラスカードで家族カードを申し込む場合は、1枚目から年会費が発生する傾向にあります。
付帯サービスの内容
家族会員の会員サービス(付帯サービス)利用の可否やサービスの適用条件は、クレジットカードによって異なります。
たとえば、旅行保険つきのクレジットカードには、利用付帯(そのクレジットカードで旅行代金を支払うなどの特定の条件を満たした場合のみ保険が適用される)と、自動付帯(条件なしに保険が適用される)の2種類があります。
頻繁に旅行をする場合なら、自動付帯のクレジットカードで家族カードを申し込むほうが常に保険が適用されるため安心できます。家族カードに申し込む前に、利用できるサービスの内容と適用条件もチェックしておきましょう。
申込条件
家族カードの申込条件は、上述のように本会員と生計を同じくしていること、18歳以上であること、配偶者・親・子であることの3つを条件とすることが一般的です。
しかし、一部のクレジットカード会社では、留学やホームステイなどの特定の目的に限り、一定の条件のもとで中学生でも家族カードに申し込める場合があります。子どもに家族カードを持たせる必要があるときは、一度、クレジットカード会社に相談してみましょう。
家族カード利用時の注意点

家族カードを利用するときは、以下の点に注意が必要です。
- 名義人以外は利用できない
- 引落口座を個別に設定できない
- ご利用可能枠は本会員のご利用可能枠の範囲内
- 利用明細は本会員宛に届く
- 発行枚数が限られている
それぞれの注意点を見ていきましょう。
名義人以外は利用できない
家族カードも通常のクレジットカードと同じく、クレジットカードの名義人以外は利用できません。クレジットカードに記載されている名前の人のみ、店舗でのショッピングやインターネットショッピング、サービス利用代金の支払いなどに使えます。
なお、クレジットカードの利用は名義人に限られているため、本会員であっても家族カードを使って支払いをすることはできません。家族間であっても、クレジットカードの貸し借りはしないでください。
引落口座を個別に設定できない
家族カードで支払った金額は、すべて本会員が指定した本会員の口座から引き落とされます。家族カードごとに引落口座を指定できないため、本会員はすべてのクレジットカードの合計利用金額を確認し、必要であれば引落し日までに入金しておきましょう。
クレジットカードで支払った金額を家族会員の口座から引き落としたいときは、家族自身がクレジットカードに申し込み、家族会員ではなく本会員になる必要があります。また、家族カードだけではなく、ご自身が本会員であるクレジットカードも持っている場合は、どの口座から利用料金を引き落としたいかによってクレジットカードを使い分けましょう。
ご利用可能枠は本会員のご利用可能枠の範囲内
家族会員が増えても、本会員のご利用可能枠は増えません。また、家族カードごとにご利用可能枠が設定されるわけではないため、本会員のご利用可能枠の範囲内で利用する必要があります。
使いすぎが不安なときは、家族での話し合いが必要です。あらかじめ家族会員ごとに「月に〇万円まで」や「教科書代と定期代のみ」のように利用額や利用目的を具体的に指定しておくなら、使いすぎを防げるかもしれません。
利用明細は本会員宛に届く
引落口座は本会員の口座のため、利用明細書は本会員宛に届きます。また、Web明細を選択している場合には、本会員が登録したメールアドレスに届くので、引落し日までに確認しておきましょう。
なお、クレジットカード会社によっても異なりますが、各明細の「利用者」の欄に、「本人」や「家族」、家族会員が複数いるときは「家族1」「家族2」のように、誰が使ったのかわかるように記載されていることが一般的です。
利用日 | 利用店名 | 利用者 | 支払方法 | 支払金額 |
---|---|---|---|---|
2024/06/20 | A旅行会社 | 本人 | 1回払い | ¥80,000 |
2024/06/22 | B書店 | 家族1 | 1回払い | ¥3,300 |
2024/06/23 | Cコンビニ | 家族2 | 1回払い | ¥800 |
2024/06/27 | Dベーカリー | 本人 | 1回払い | ¥1,100 |
発行枚数が限られている
クレジットカードによって、家族カードの発行枚数が決まっていることが一般的です。通常は1~4枚程度ですが、家族カード発行不可のクレジットカードや、特に枚数が決められていないクレジットカードもあります。
家族カードを発行するならライフカードがおすすめ
家族カードに申し込むならライフカードがおすすめです。ライフカードの家族カードの年会費は、基本的に初年度無料です。
2年目以降も一部のクレジットカードを除き、年会費は無料に設定されています。また、年会費が有料のクレジットカードも年440円(税込み)のため、わずかな負担で家族カードを維持できます。
家族カードに申し込むなら、ポイント制度もチェックしておきましょう。利用者が増えることで利用金額も増えると想定されるため、今まで以上にポイントがたまりやすくなります。利用金額に応じてポイント付与率が増える仕組みのクレジットカードなら、さらに効率よくたまります。ライフカードのポイント付与率のルールは、以下をご覧ください。
- 年間利用額50万円以上:翌年のポイント付与率が1.5倍に上昇
- 年間利用額100万円以上:翌年のポイント付与率が1.8倍に上昇
- 年間利用額200万円以上:翌年のポイント付与率が2倍に上昇
ポイントがたまりやすいほど、おトクにクレジットカードを利用できます。また、条件を満たすことでキャッシュバックを受けられるサービスも実施しています。ぜひチェックしてみてください。
家族カードは賢く選んでおトクに使おう
進学や留学で離れて暮らしている子どもがいる場合や、配偶者と同じクレジットカードを使う場合など、家族カードがあると便利です。
家族と一緒に使う可能性があるなら、家族カードに注目してクレジットカードを選んでみてはいかがでしょうか。家計管理がしやすくなるだけではなく、ポイントも効率よくたまり、おトクにクレジットカードを利用できます。