クレジットカードの一括払いとは?メリットを解説
クレジットカードの支払方法には一括払い(1回払い)や分割払い、リボ払い、ボーナス払いなどがありますが、
なかでもよく選ばれる方法が一括払いです。
一括払いの仕組みやほかの払い方との違いを理解しておくと、目的や条件に応じて使い分けられ、
クレジットカードをさらに便利に活用できるでしょう。
本記事では、クレジットカードの一括払いの仕組み、ほかの支払方法との違い、一括払いを選ぶメリットやデメリットを紹介します。
クレジットカードの一括払いとは利用金額を1回で支払う方法
クレジットカードとはキャッシュレス決済の一つで、商品やサービスを購入するときに代金を後払いできるサービスです。購入時の代金はカード会社が代わりに支払い、利用者は一定期間を置いてからカード会社に利用金額を支払います。
現在はクレジットカード払い対応可能なお店も数多くあるため、多くの場合現金を持ち歩かなくてもお買い物での心配はいりません。
クレジットカードには、一括払いのほかにも分割払いやリボ払いなどいくつかの支払方法があり、利用するときの状況に応じてご自身にあったものを選択できます。
なお、いくつかの支払方法の中でも、一括払いはクレジットカードの代表的な支払方法です。毎月の締切日までの利用金額は、翌月の支払日に指定する金融機関口座からまとめて引落しされます。
一括払いとほかの支払方法との違い
クレジットカードの支払方法には、主に次のようなものがあります。
支払方法 | 特徴 |
---|---|
一括払い(1回払い) | クレジットカードの利用金額を毎月の決まった日で締切り、翌月の引落日に指定する金融機関口座から一括で支払う |
2回払い | クレジットカードの毎月の利用分を、当月と翌月の引落日に2回に分けて支払う |
分割払い | クレジットカードの毎月の利用分を、指定する支払回数に分割して支払う。1回ごとの返済金額は、利用金額と分割払い手数料の合計を支払回数で割った金額 |
ボーナス一括払い | クレジットカードの利用分を、夏(7~8月)または冬(12~1月)の直近のボーナス月に一括で支払う |
リボルビング払い | クレジットカードの利用金額や利用件数に関わらず、毎月の支払いがほぼ一定金額となる払い方。利用残高に応じて毎月の返済金額が決まる |
クレジットカードを上手に活用するためにも、一括払いとほかの支払方法との違いを確認しておきましょう。
支払回数が違う
クレジットカードは、支払方法によって支払回数が変わります。一括払いやボーナス一括払いは、利用金額を1回でまとめて支払いますが、2回払いは2回、分割払いやリボ払いは複数回と、支払回数が増えます。
さらに、分割払いとリボ払いでは、1回あたりの返済金額の決まり方にも違いがあります。
分割払いは、利用金額を指定する支払回数で割った金額を毎月の引落日に支払います(分割払いできる回数はカード会社により異なります)。リボ払いは、たとえば「毎月1万円」などあらかじめ決めた一定金額を毎月支払います。
支払時期が違う
クレジットカードで選んだ支払方法によって、支払時期にも違いがあります。
ボーナス一括払いにすると、一定期間の利用金額を直近のボーナス月に一括で支払います。支払時期の設定はカード会社により異なりますが、通常は夏が7月から8月、冬が12月から1月です。
また、分割払いは指定する回数が多いほど、またリボ払いは利用残高が大きいほど支払期間が長くなります。
一括払いにも手数料はかかる?支払方法による手数料の違い
クレジットカードの一括払いには手数料がかからず、利用金額だけ支払います。しかし、以下のように支払方法によっては手数料がかかります。
支払方法 | |
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一般的に手数料がかからない支払方法 |
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一般的に手数料がかかる支払方法 |
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- ※カード会社によっては手数料がかかる場合があります
分割払いやリボ払いはクレジットカードの毎月の返済金額を抑える方法として便利ですが手数料がかかるため、結果として支払いの負担を増やすことになります。
なお、手数料とは商品やサービスの購入代金を立て替える代わりにカード会社から請求されるもので、実質的にはローンの利息と変わりません。
クレジットカードを利用するときは一括払いなど手数料のかからない支払方法をベースにして、無理のない利用を心がけましょう。
分割払いとリボ払いの手数料
クレジットカードの分割払いとリボ払いを利用すると、手数料がかかります。しかし、同じ手数料でも分割払いとリボ払いでは考え方が異なります。
分割払いの返済金額には、利用金額(元金)に利用金額と支払回数に応じた手数料が上乗せされます。
いっぽう、リボ払いは利用金額に関わらず毎月の返済金額がほぼ一定ですが、利用残高に応じて毎月の手数料が変わります。
支払方式 | 特徴 |
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定額方式 | 利用残高に関係なく、たとえば毎月1万円のように、あらかじめ決めた返済金額に手数料を上乗せして支払う。カード会社によっては手数料を含む一定額を支払う場合もある |
残高スライド方式 | 10万円までは毎月1万円、10~20万円までは毎月2万円などのように、利用残高に応じて決まる返済金額に手数料を上乗せして支払う。利用残高に応じて返済金額が増減する |
- ※出典:日本クレジットカード協会「リボ払いの特徴と利用上の注意」を元に筆者作成
手数料率はカード会社により異なりますが、リボ払いはおおむね年率15.0~20.0%、分割払いは支払回数ごとに異なり、支払回数が増えるほど手数料も高くなります。
いずれも支払期間が長引くほど手数料の負担が大きくなるため、余裕があるときは繰上返済を活用して、まとめて支払いを済ませると良いでしょう。
クレジットカードで一括払いを選ぶメリット

クレジットカード払いの基本となる一括払いには、以下のようなメリットがあります。
- 手数料がかからない
- 利用金額を把握しやすい
それぞれ詳しくみていきましょう。
手数料がかからない
クレジットカードで一括払いを利用するメリットの一つは、手数料がかからない点です。
先述のとおり、クレジットカードはカード会社に利用料金を一時的に立て替えてもらう仕組みのため、支払いを終えるまでに時間がかかる分割払いやリボ払いを選ぶと手数料が発生します。
手数料がかかれば、同じ商品やサービスを購入しても手数料の分だけより多くの支払いが必要です。
しかし、一括払いは手数料がかからないため、現金で購入するのと同じ利用金額で済みます。つまり、クレジットカードの魅力であるキャッシュレス決済とポストペイ(利用料金の後払い)を活用できます。
利用金額を把握しやすい
一括払いは、翌月の引落日に1ヵ月間にカード会社に届いた利用金額分をまとめて支払います。利用金額と返済金額が一致するため、利用明細を見ればクレジットカードの利用状況を一目瞭然に把握できます。
また、毎月の引落日が決まっているため支出のタイミングがわかりやすく家計管理がしやすいです。
分割払いやリボ払いを利用すると、毎月の返済金額や利用残高、残りの支払回数の管理がむずかしいかもしれません。ボーナス一括払いは引落日までに期間が空くため、利用金額の総額を把握しづらい可能性があります。
クレジットカードで一括払いを選ぶデメリット
クレジットカードの一括払いには、1回の返済金額が大きくなりやすいというデメリットがあります。
一括払いは、約1ヵ月間のクレジットカード利用分が指定する金融機関口座から1度にまとめて引き落とされます。基本となる支払方法とはいえ、クレジットカードの一括払いを使いすぎると、1回あたりの返済金額がふくらむ恐れがあります。
口座残高が不足していて引落しができなければカード会社への支払いが遅れ、遅延損害金を支払わなければなりません。
さらに、遅延や滞納が生じた場合は「遅延」の記録が信用情報機関に5年間(完済または契約終了より)残り、新たなローン審査を受ける際やクレジットカードの申込みの際などで不利になる恐れもあります。
クレジットカードには、一括払いをリボ払いや分割払いに変更するなど、利用したあとでも支払方法を変更できるサービスを提供するものもあります。こうしたサービスを活用しながら、ご自身で返済金額をコントロールしましょう。
一括払いもあとリボも!支払方法で選びたいならライフカードが便利
手数料のかからない一括払いは、クレジットカードを便利に活用できる支払方法です。しかし、一括払いばかりを使いすぎると、毎月のクレジットカードの支払いが大きく膨らむ可能性があるため使い方には注意が必要です。
大切なのは、クレジットカードを利用するときの家計や収入、お金を使う目的に合わせた支払方法の使い分けです。
ライフカードの「あとリボ」や「あと分割」なら、一括払いを利用しても、あとからリボ払いや分割払いに支払方法を変更できます。
利用明細を確認したあとのタイミングでも変更可能のため、状況に合わせて柔軟に支払方法を選べます。
一括払いの仕組みを理解して、クレジットカードを有効活用しよう
一括払いはクレジットカードの支払方法の一つで、約1ヶ月分の利用料金を翌月に1回で支払います。手数料をかけずにクレジットカードを利用できるため便利な方法ですが、使いすぎるとまとめて支払う金額が大きくなる可能性もあります。
上述のとおり、クレジットカードには一括払いのほかに、2回払い・ボーナス一括払い・分割払い・リボルビング払いなどの支払方法があり、支払方法は利用時、または支払い後に選べます。
一括払いと同じく手数料のかからない2回払いやボーナス一括払い、手数料はかかるものの1回あたりの返済金額を抑えられる分割払いやリボ払いなど、支払方法により特徴が異なります。
クレジットカードを利用するときは、一括払いを基本に、ほかの支払方法を上手に組み合わせながら、計画的に利用するのがおすすめです。
また、ライフカードのように一括払いをあとから分割払いやリボ払いに変更できるサービスがあれば、引落し前の状況に合わせて柔軟な支払計画を立てられるでしょう。