クレジットカードのサイン決済廃止でどう変わる?
クレジットカードのサイン決済が廃止され、2025年4月1日以降、
店頭でクレジットカード払いをする際は、原則として暗証番号の入力が必須となりました。
本記事では、サイン決済が廃止された背景や廃止によってクレジットカード決済がどう変わるかを解説します。
暗証番号の確認方法や暗証番号なしで決済できるケースも紹介するので、クレジットカードでスムーズに決済したい方はぜひ参考にしてください。
【2025年3月末】クレジットカードのサイン決済が廃止
2025年3月31日をもって、クレジットカードの「PINバイパス(暗証番号入力スキップ)」が原則として廃止されました。
PINバイパスとは、クレジットカードの利用時に暗証番号の入力をスキップし、サインにて本人認証を行う方法です。クレジットカードの利用者が暗証番号を忘れた際の救済措置として設けられていましたが、この機能が廃止されました。
この変更は、一般社団法人日本クレジット協会が公表する「クレジットカード・セキュリティガイドライン」に基づくものであり、すべてのクレジットカードに適用されます。
クレジットカードのサイン決済が廃止された理由
クレジットカードのサイン決済が廃止された背景として、大きく以下の2つが挙げられます。
- 1不正利用の増加
- 2サインによる本人確認の有効性低下
不正利用の増加
サイン決済の廃止は、盗難などによってクレジットカードを入手し、暗証番号の入力をサインに切り替えて利用する不正行為の防止を目的としています。
一般社団法人 日本クレジット協会によると、2024年のクレジットカード不正利用被害額は555億円で、過去最多を記録しました※。
そのうち9割以上は「番号盗用」によるインターネット取引での被害ですが、PINバイパスを悪用した不正利用の被害も増加しています。
つまり、サインの廃止は、クレジットカードをより安心・安全に利用するための変更と言えます。
- ※出典:一般社団法人 日本クレジット協会「クレジットカード不正利用5つの対策」
サインによる本人確認の有効性低下
クレジットカードにおけるサインは長年、本人確認の手段として重要な役割を果たしてきました。
しかし、近年はクレジットカードの利用者が自らカードを差し込む、あるいはかざして決済する方法が普及し、サインによる本人確認の有効性が薄れつつあります。
また、クレジットカードの裏面からサインパネル(署名欄)をなくした「サインパネルレスカード」も普及しています。
こうした状況を受け、2025年4月以降、加盟店によるサインの取得・照合は任意化されました。
クレジットカードのサイン決済の廃止でどう変わる?
サイン決済の廃止に伴い、2025年4月1日以降、ICチップ付きのクレジットカードを利用する際は原則として暗証番号の入力が必要となりました。
「暗証番号を忘れたからサインで代替する」という従来の対応ができないため、事前に暗証番号を確認しておく必要があります。
ただし、すべての取引で暗証番号の入力を求められるわけではありません。
「PINレス取引」は従来どおり暗証番号の入力が不要
今回廃止されたのはPINバイパス取引であり、「PINレス取引」に関しては従来どおり暗証番号の入力が必要ありません。
【PINバイパス取引とPINレス取引の違い】
PINバイパス取引 | 暗証番号の入力を省略してサインで本人認証を行う取引 |
---|---|
PINレス取引 | 一定金額まで本人認証が不要な取引 |
ただし、PINレス取引が利用できるかどうかは、店舗などによって異なります。
暗証番号を確認・変更する方法は?
暗証番号を忘れていると、クレジットカード払いしたい場面で決済できない可能性があります。暗証番号の入力を求められた際にスムーズに決済できるよう、暗証番号を確認・変更しておきましょう。
以下で暗証番号の確認・変更方法を解説します。
暗証番号を確認する方法
クレジットカードの暗証番号を忘れてしまった場合は、カード会社に問い合わせて暗証番号を照会しましょう。カード会社によって異なりますが、主にインターネットで確認する方法や郵送で受取る方法があります。
ライフカードの場合、以下のいずれかの方法で暗証番号を確認できます。
- 1音声ガイダンスで申込み、SMSで暗証番号を受取る
- 2お問い合わせフォームやチャットから申込み、暗証番号通知はがきを郵送で受取る
お急ぎの方は、音声ガイダンスからSMSでの受取りがおすすめです。音声ガイダンスは24時間受付けています。
暗証番号を変更する方法
第三者が容易に推測できる暗証番号に設定している方は、変更手続きも行いましょう。変更方法はカード会社によって異なります。
ライフカードでは、「暗証番号変更書面」を請求・提出いただくと、暗証番号の変更が可能です。手続き後、新しい暗証番号でクレジットカードを再発行いたしますが、カード番号は変わりません。
カード会社によっては、クレジットカードの再発行によりカード番号が変わる場合もあるため、事前にご確認ください。
クレジットカードのサイン決済廃止に伴う注意点

サイン決済の廃止によって、暗証番号を使う場面が増える可能性があります。クレジットカードをスムーズかつ安心・安全に使うために、以下の注意点を押さえましょう。
- 暗証番号を一定回数間違えるとロックされる
- 暗証番号を使った不正利用は補償されない場合がある
暗証番号を一定回数間違えるとロックされる
暗証番号を一定回数間違えると、不正利用を防ぐためにロックがかかり、暗証番号を使った決済ができなくなります。
ロックがかかってしまった場合は、再発行の手続きが必要です。その際、再発行手数料が発生する場合があります。また、再発行に日数を要する点も理解しておきましょう。
なお、セキュリティ上、ロックがかかるまでの回数は公表されていません。
暗証番号を使った不正利用は補償されない場合がある
クレジットカードには、第三者に不正利用された場合の補償制度があります。しかし多くの場合、暗証番号を使った不正利用は補償の対象外です。
第三者に知られないよう、暗証番号の管理を徹底しましょう。
- 暗証番号を書いたメモとクレジットカードを一緒に保管しない
- 暗証番号を入力する際は手で隠して周りに見えないようにする
- 第三者が容易に推測できる暗証番号にしない
たとえば、生年月日や住所の番地、電話番号、車のナンバーなどを暗証番号に設定するのは危険です。また、同じ数字(0000など)や連続する数字に設定するのも避けましょう。
暗証番号の入力不要で決済できるケース
前述のとおり、すべての取引で暗証番号の入力を求められるわけではありません。暗証番号なしで決済できる主なケースは、以下のとおりです。
- ネットショッピング
- 少額取引
- タッチ決済
- 磁気カード決済
ネットショッピング
ネットショッピングでは、従来と同様に暗証番号の入力が不要です。
カード番号・有効期限・セキュリティコードなどを入力することで、クレジットカード払いができます。
少額取引
少額取引の場合、暗証番号の入力を求められないケースがあります。
たとえば、多くのコンビニエンスストアでは、10,000円以下(または未満)であれば、暗証番号不要で決済が可能です。暗証番号が不要となる金額は店舗などによって異なるため、不安な方は事前に確認しましょう。
タッチ決済
タッチ決済とは、決済用端末にスマートフォンやクレジットカードをかざすだけで決済が完了する方法のことで、原則として暗証番号の入力が不要です※。
また、決済時にクレジットカードを手渡す必要がないため、衛生的に支払えるほか、カード情報が盗まれるリスクも低減できます。
- ※一定金額以上の場合、暗証番号の入力を求められる場合があります。
磁気カード決済
ICチップ付きクレジットカードではなく、磁気ストライプ付きクレジットカードをスワイプして決済(磁気カード決済)する場合は、暗証番号を入力する必要がありません。従来どおり、サインでの決済が可能です。
ただし、磁気ストライプ付きクレジットカードは、一般的にICチップ付きクレジットカードと比べてスキミング(磁気データを盗み取る手口)のリスクが高まります。
ライフカードはタッチ決済が可能なクレジットカード
ライフカードでは、暗証番号の入力なしで、かつ安全に支払える複数の決済方法をご用意しています。
- Apple Pay / Google Pay™
- タッチ決済(Visa・Mastercard・JCB)
- 交通系電子マネーへのチャージ(モバイルSuicaやモバイルPASMOなど)
- 流通系電子マネーへのチャージ(楽天Edy※など)
カードやスマートフォンをかざすだけで支払えるため、スムーズに決済できます。各種QRコード決済と組み合わせて支払うことも可能です。
また、ライフカードは入会初年度のポイントが1.5倍、お誕生月は3倍になるなど、ポイントがたまりやすいサービスが充実しています。スムーズかつおトクに支払いたい方は、ぜひライフカードをご検討ください。
- ※楽天Edyのご利用分はポイント付与の対象外です。
スムーズな決済に備えて暗証番号を確認しよう
2025年4月1日より、店頭でクレジットカード払いをする際は、原則として暗証番号の入力が必須となりました。スムーズに決済できるように、あらかじめ暗証番号を確認しておきましょう。
ただし、ネットショッピングやタッチ決済などを利用すれば、従来どおり暗証番号の入力なしで決済が可能です。
ライフカードは、スピーディーな支払いが可能な決済方法を複数用意しています。ぜひお申込みをご検討ください。
- ※Apple、Appleのロゴ、Apple Pay、Apple Watch、iPad、iPhone、MacはApple Inc.の商標です。
- ※「Suica」および「モバイルSuica」は東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。
- ※「PASMO」および「モバイルPASMO」は、株式会社パスモの登録商標です。
- ※「楽天Edy(ラクテンエディ)」は、楽天グループのプリペイド型電子マネーサービスです。
- ※Google、Android、Google Pay、Google PlayおよびGoogle Playロゴは、Google LLCの商標です。