ETCカードの使い方は?必要な準備や注意点も解説
ETCカードは、有料道路の通行料金を支払うためのカードです。
ETCを利用して有料道路を走行するためには、ETCカードの発行とあわせて、ETC車載器の取り付け・セットアップが必要です。
ETC専用料金所は増えており、ETCカードは有料道路を利用する方にとって欠かせないものになりつつあります。
本記事では、ETCカードの準備や使い方、支払方法を解説します。
正しく使うための注意点も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
ETCカードの使い方
ETCカードの発行から利用までの流れは、以下のとおりです。
- 1ETCカードを発行する
- 2ETC車載器を購入する
- 3ETC車載器のセットアップを行う
- 4ETCカードを車載器に挿入する
- 5有料道路でETCレーンを通過する
上記のとおり、有料道路でETCレーンを通過するためには、ETCカードの発行に加えてETC車載器の購入・セットアップが必要です。以下で詳しく解説します。
①ETCカードを発行する
有料道路の通行料金を支払うためのETCカードを発行しましょう。個人向けのETCカードには、主に以下の2種類があります。
- クレジットカード会社のETCカード
- ETCパーソナルカード
クレジットカード会社のETCカードは、クレジットカードの追加カードとして発行できるカードです。クレジットカードの発行と同時に申込む、またはすでにお持ちのクレジットカードで新たにETCカードを申込む方法があります。
いっぽう、ETCパーソナルカードは、6つの道路会社が共同で発行するETCカードです。クレジットカードを持っていない方でも発行できますが、月平均利用額の4倍(最低3,000円)をデポジット(保証金)として預託しなければなりません。また、1枚につき1,257円の年会費が必要です。
②ETC車載器を購入する
ETC車載器は、通行料金の支払いに必要な車両情報を料金所のアンテナと無線通信するための機器です。構造や設置方法によって大きく以下の3つのタイプに分類されます。
【ETC車載器のタイプ】
区分 | 特徴 |
---|---|
2ピースタイプ | ETCカードを挿入する本体とアンテナが一体となったタイプ。ダッシュボードに取り付ける |
3ピースタイプ | 本体とアンテナが分離したタイプ。小型のアンテナをダッシュボードに取り付け、本体の設置場所は自由に決められる |
ビルトインタイプ | 車両に組み込まれたタイプで、車のオプションとして選べる |
なお、ETC車載器は、主に自動車販売店や自動車部品販売店、カー用品販売店、家電販売店などで購入できます。
③ETC車載器のセットアップを行う
次に、ETC車載器を車両に取り付け、セットアップを行います。
セットアップとは、車両情報(車種の区分やナンバーなど)を登録する作業のことです。暗号化などの専門的な処理が必要となるため、「セットアップ登録店」として認められた店舗でのみ行えます。登録されていない店舗やご自身では登録できません。
以下のものを用意し、登録店でセットアップの申込みをしましょう。
- 車載器
- 車検証
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 委任状(代理人が申込む場合)
店舗によっては、ETC車載器の購入・取り付け・セットアップをセットで依頼できる場合もあります。
④ETCカードを車載器に挿入する
車のエンジンをかけ、ETC車載器の本体にETCカードを挿入します。
ETCカードが正しく読み込まれると、「ETCカードが挿入されました。」などの音声案内が流れます。奥までしっかり挿し込み、正常に作動するかどうかを確認しましょう。
なお、ETCカードの読み込みには数秒かかります。
⑤有料道路でETCレーンを通過する
ETC車載器にETCカードを挿入した状態で、有料道路料金所のETCレーンを停車せずに通過します。レーンの表示を確認し、誤進入に気を付けましょう。
また、ETCレーンに進入する際は時速20km以下に減速し、開閉バーが作動したことを確かめてから通過します。
ETCカードの利用代金を支払う方法
ETCカードの利用代金は、一般的にクレジットカードの利用分とまとめて請求され、後日引き落とされます。
クレジットカードの会員ページやアプリなどで利用明細を閲覧できるため、こまめに確認して確実に支払いましょう。クレジットカードによっては、1回払いだけでなく、分割払い・リボ払いなどを選択できる場合があります。
ETCパーソナルカードの場合は、申込時に登録した金融機関口座から利用代金が引き落とされます(月末締め・翌月27日支払い)。なお、デポジット(保証金)を毎月の利用代金の支払いに充てることはできません。
ETCカードを使用するときの注意点

ETC車載器の取り付け・セットアップが完了していれば、ETCカードを挿入して走行するだけで良いため、使い方自体は難しくありません。
ただし、ETCカードの注意点を知らずに利用すると、トラブルや事故などにつながる可能性があります。安全かつ正しく利用するために、以下の注意点を押さえましょう。
- 有効期限が切れていないか確認する
- ETCレーンの表示を確認する
- ETCレーンは時速20km以下で通過する
- ETCレーンがない料金所では一旦停止して精算する
- 車を離れるときはETCカードを持ち歩く
- ETCカードは家族間でも貸し借りできない
有効期限が切れていないか確認する
有効期限が切れたETCカードでETCレーンを通過しようとしても、開閉バーが開きません。クレジットカードの本カードとETCカードの有効期限が一致していない場合もあるため、必ずETC車載器に挿入する前に確認しましょう。
なお、ETCカードの有効期限が近づくと、新しいETCカードが郵送されるため、原則としてご自身での更新手続きは不要です。有効期限が切れている場合は、新しいETCカードが届いていないか確認してみてください。
ETCレーンの表示を確認する
料金所が近づいたら、ETCレーンの表示を確認しましょう。
ETCを利用できるのは、「ETC専用」レーンと「ETC/一般」レーンの2種類です。赤いランプが点灯しているレーンや「閉鎖中」と表示されているレーンは、通行できません。
ETCレーンに進む際、急に車線を変更すると事故につながる可能性があるため、後方を確認し、余裕をもって変更しましょう。
また、「ETC/一般」レーンは、ETCを使っていない車も通行します。前の車が料金所で停車して料金を支払う可能性があるため、車間距離を十分に取りましょう。
ETCレーンは時速20km以下で通過する
ETCレーンには、時速20km以下に減速したうえで進入し、開閉バーが開いたことを確認してから徐行で進みましょう。
ETC車載器とアンテナの無線通信が正常に行われなかった場合、ETCレーンの開閉バーが開かない場合があります。また、前の車がETCレーンを通行する際、以下のような理由で開閉バーが開かず、急停車することも考えられます。
- ETCカードの挿し忘れ
- ETCカードの挿し込みが完全でない
- ETCレーンに誤って進入した
ETCレーンを通過する際は、いつでも安全に停止できる速度で通行することが重要です。
ETCレーンがない料金所では一旦停止して精算する
料金所によっては、「一般」レーンのみで、「ETC専用」や「ETC/一般」レーンがない場合もあります。ETCが使えない場合は、一旦停止し、精算して進みましょう。
【ETCが使えない場合の対処法】
入口でETCが使えない場合 |
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出口でETCが使えない場合 |
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- ※出典:NEXCO西日本 トクトクETC ETCで走ろう会オフィシャルサイト「さあ、いよいよ出発!!」を元に筆者作成
車を離れるときはETCカードを持ち歩く
車から離れる際は、ETC車載器からETCカードを抜き取り、ご自身で携帯する必要があります。ETCカードを挿しっぱなしで車を離れると、盗難の被害に遭ったり、車内の温度変化によってETCカードが使えなくなったりする可能性があるためです。
なお、万が一盗難の被害に遭った場合は、すぐにクレジットカード会社(ETCパーソナルカードの場合は事務局)に連絡し、利用停止の手続きをするとともに、警察にも届出を行いましょう。
ETCカードは家族間でも貸し借りできない
ETCカードを利用できるのは、クレジットカードと同様に名義人本人に限られます。家族間であっても貸し借りはできません。家族がETCカードを使う場合は、家族名義のETCカードを発行しましょう。
なお、ETC車載器とETCカードの組み合わせは自由です。したがって、ご自身のETCカードを、家族や友人から借りた車やレンタカーに取り付けられたETC車載器に挿入して使用することは可能です。
ETCカードのおトクな使い方
ETC割引やETCマイレージサービスを活用すれば、ETCカードをよりおトクに利用できます。
- ETC割引を活用する
- ETCマイレージサービスに登録する
上記に加え、ETCカード発行時の手数料や年会費がかかるかどうかも確認しておきましょう。クレジットカードによっては、一定の条件を満たすと発行手数料や年会費無料でETCカードを発行できる場合があります。
ETC割引を活用する
ETCカードを使うと、さまざまな割引を受けられます。
【主な割引制度】
割引制度 | 内容 |
---|---|
深夜割引 | 深夜(0~4時)、約30%割引 |
休日割引 | 土曜・日曜・祝日、約30%割引 |
平日朝夕割引 | 毎月の走行回数に応じて最大50%分を還元 ※ETCマイレージサービスへの登録が必要 |
- ※出典:NEXCO西日本「ETC・割引情報」を元に筆者作成
地域限定割引を行っている道路会社もあるため、うまく活用して負担を抑えましょう。
ETCマイレージサービスに登録する
ETCマイレージサービスとは、ETCカードの利用額に応じてポイントがたまるサービスです。無料で登録でき、年会費もかかりません。
ETCマイレージサービス登録者は「平日朝夕割引」も適用されるため、忘れずに登録しましょう。なお、たまったポイントは通行料金の支払いに充当できます。
ETCカードの発行はライフカードがおすすめ
ライフカードでは、初年度年会費無料のライフETCカードを発行できます。さらに、カード(ETCカードを含む)を年に1度でも利用すれば、翌年の年会費(1,100円)が無料になります※。
- ※1ETCカードを追加するカードが年会費有料の場合、あるいはビジネスカードの場合は翌年の年会費が無料です。
- ※2一部の提携カードは次年度以降550円(税込)かかります。
また、ライフETCカードの利用明細は、ライフカードの利用分とあわせて「LIFE-Web Desk」や「LIFE-Web Deskアプリ」からいつでもご確認いただけるため、手間がかかりません。ただし、ETCご利用分の明細が反映されるタイミングにタイムラグがある点は注意が必要です。
ライフカードでは、入会初年度のポイントが1.5倍、お誕生月のポイントが3倍になるなど、ポイントがたまりやすいサービスもご用意しています※。
- ※ETCカードのご利用分はポイント付与の対象外です。
ETCカードを発行したいとお考えの方は、ぜひライフカードをご検討ください。
ETCカードを発行して快適・おトクなカーライフを
ETCを利用して有料道路を通行するためには、ETCカードの発行とETC車載器の取り付け・セットアップが必要です。セットアップが完了すれば、ETCカードを挿入して走行するだけでETCを利用できます。
ETCカードを利用すれば、有料道路をスムーズに走行できるだけでなく、各種割引が受けられる、ETCマイレージサービスでポイントがたまるなどのメリットもあります。ETCの正しい使い方を把握し、ご自身に合ったETCカードで快適・おトクなカーライフを送りましょう。
ライフカードでは、初年度の年会費が無料で、年に1回でも利用すれば翌年の年会費が無料になるライフETCカードを発行できます。ETCカードを発行したいとお考えの方は、ぜひライフカードをご検討ください。